一世紀ぶりに蘇るIMUGE.
琉球庶民が愛した幻の自家製芋酒
沖縄が琉球王国時代の頃、
当時庶民の人々の身近にあった原材料である「甘藷(琉球芋)」「黒糖」
そして、酒麹をつくり自家酒造したものがIMUGE.(イムゲー)です。
満点に輝く星と青い空の下、
青々と茂る作物から誕生したお酒、今帰仁IMUGE.をお楽しみください。
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IMUGE.(イムゲー)の歴史
琉球王国時代、黒麹と米で仕込んだ蒸留酒「泡盛」は政府管理下のお酒であり、庶民が日常で飲めるお酒ではありませんでした。庶民の人々は、雑穀や甘藷、黒糖などの材料を工夫して各家庭の女性たちが、味噌麹をつくる要領で酒麹をつくり自家酒造したのがイムゲーでした。役人の調査記録で明治末期には、芋酒の製造戸数が約7000近くあり、今帰仁村(間切)でも約1700戸数が製造されていたことが確認されてます。当時、芋酒が親しまれた物語として、以下の話があります。
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「琉球政府の役人奉行は相当の高位高官にある身乍ら、米焼酎たる泡盛を常用せず、芋酒は泡盛よりも美味なるとして、之を用ひてきた。当時の人は之を又珍しいものにして居た。故に彼等奉行連は絶えず、良質なる芋酒をさがし求めていた。而して、某なる村に芋酒の逸品醸造されんと聞けば、直ちにその村の長をして、その逸品を上納するよう命じて飲用するを習慣としてきた。しかも、この上納命令を受けたる当人は勿論村全体も之を無上の光栄と心得誇ったと言う。芋酒が、その実質に於いて如何にいかに上下に愛せられたかが分ん。」
(出典:琉球泡盛ニ就イテ/田中愛穂)
明治時代の後半には、政府の方針で自家醸造禁止の法律が施行され、家庭で造られていた芋酒(イムゲー)は徐々に少なくなり、大正時代には途絶えてしまいます。時は流れて、いつしか人々の記憶からはイムゲーの存在も忘れ去られていきます。幻となった庶民の芋酒を、当社を含めて4つの泡盛酒造所が、1世紀ぶりに復活させる動きが始まります。
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IMUGE.(イムゲー)が出来上がるまで
IMUGE.は泡盛でもない、焼酎でもありません。
現在の酒税法上は「スピリッツ」に分類されるお酒です。泡盛は米の蒸留酒であるのに対して、芋焼酎は芋の蒸留酒であると言えます。では、IMUGE.(イムゲー)は何が違うのかと申しますと、まず麹に水と酵母を加えて発酵させる一次仕込みがございます。つぎに、甘藷を加えて発酵させる二次仕込みがございます。IMUGE.は二次仕込みの後、さらに粉黒糖を加えて発酵させる三次仕込みの工程で造られます。地産地消の精神を受け継ぎ、沖縄の芋、沖縄の黒糖で造るのがIMUGE.なのです。
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沖縄県で栽培される甘藷の畑。
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IMUGE.(イムゲー)の原料となる紅芋を蔵人で芋切りを行い、それぞれ計量を行う。
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農家より出荷された紅芋を丁寧に洗い、手作業でカットしていきます。
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芋切にて分けられた紅芋。箱ごとに分けて仕込みやすいように
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1トン用の蒸し器に紅芋をまんべんなく、平に並べていきます。
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蒸した紅芋と米麹と粉黒糖をタンクに入れて発酵させていきます。
IMUGE.(イムゲー)今帰仁の紹介
沖縄県産紅芋と黒糖は伊平屋島産を使用。
黒麹で仕込み常圧蒸留により引き出された芋の香りと黒糖の甘さが際立ちます。グラスに注ぐと薫り立つ豊かな香りと、コクのあるまろやかな飲み口は、後味も同様に深く味わいを楽しめるIMUGE.です。
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IMUGE.(イムゲー)の原料となる紅芋の品種は、「ちゅら恋紅」。沖縄県が開発した紫芋の品種名です。2012年に品種登録され、沖縄県内で多く生産されています。(写真下がちゅら恋紅)
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黒糖の原料は伊平屋島産を使用。青空に向かって高く生えたサトウキビを、農家の方々が1つ1つ丁寧に黒糖に仕上げていきます。
当社のこだわり
1948年創業より、
伝統技術を受け継ぎながら今帰仁にこだわった酒造りを追求。
伝統を守りつつも新しい酒造りに挑戦。
近年では、樽貯蔵の代表銘柄「千年の響」が国内外で高い評価をいただき、各国で受賞。また、地元おっぱ乳業と組んで開発した商品「乙羽山麓泡盛仕込みヨーグルト酒」では若い世代からも支持を得て新しい泡盛の楽しみ方を提供。IMUGE.プロジェクトにて沖縄本島初の4社目として、地産地消の足掛かりとなる酒造りに取り組む。
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酒造りは伝統技術を受け継ぎながら、丹念に仕込んでいきます。発酵のもとである麹づくりは、手作業でしか出せない味わいがあり、酒と語りながらゆっくりと仕込みます。
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貯蔵によって味わいや香りが大きく変わる蒸留酒は、熟成させるまで未知数の部分が多く1つ1つの貯蔵と、常に向き合いながら、自分達の酒づくりとこだわった想いを詰めていきます。
美味しい飲み方
IMUGE.(イムゲー)は沖縄文化の多様性を体現するお酒と言われるほどに、飲み方も楽しみ方も様々です。IMUGE.本来の味わいを楽しむなら「ストレート」香りや味わいが引き立つお酒ですので、温度が変化するごとに違った味わいが楽しめます。
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水割り
泡盛でも定番の飲み方の「水割り」は、割合や合わせ方で味も香りも楽しめます。料理によって、割合に変化をつけるのも良し。オススメはIMUGE.6に水4の水割りです。しっかりした味と料理にも押し付けないほど良い味わいが特徴です。また、炭酸割りでも芋特有の柑橘系の味わいが楽しめて、食前酒でおすすめの飲み方です。
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ロック
「ロック」は、グラスに大きめの氷を入れてIMUGE.をゆっくりと注いでみてください。徐々に氷が溶けるごとに味わいもマイルドになり、ゆっくり時間をかけて味わいや香りの変化も楽しめます。
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お湯割り
寒い時期や原料の特徴が出た飲み方の「お湯割り」も美味しいです。お湯が先か?IMUGE.が先か?最初はお湯から入れましょう。そうすることで風味がより立ち、食欲をそそります。
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